「ミカンの化け物を見た」         (和歌山県新宮市)

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かつては池だったらしい


 これは和歌山県新宮市在住の、知人Tから聞いたものです。
 知人Tは神倉神社のある山(神倉山というらしい)の近くに住んでいました。
 神倉山の石段を登ると、右側にかつて池だったとされる場所があるのですが、その苔で覆われた囲いの中は落ち葉だらけで水も自然にたまったものが少しあるくらいなのですが、知人Tはそのかつて池だったものを眺めるのが日課だったそうです。
 ある日知人Tはいつものように神倉山に登り、囲いの苔を眺めていました。しばらくして帰ろうと思い、立ち上がると目の前がぼやけたそうです。のんきな知人Tは立ちくらみだろうと思いながら石段のある方向へと振り返り足を向けました。
 しかし、知人Tの目の前には橙色の髪をした5歳くらいの少女が立っていて、その顔をよく見ると顔はミカンの皮をむいた中身のような顔をしており、

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知人Tの話をもとに筆者が作成したイメージ

気味が悪くなった知人Tは、一目散に後ろの山道の方へ逃げた、と言っていました。   (山道でも帰れるらしい)
 知人Tは電話で、前日の晩は飲み会だったので自覚はなかったが二日酔いだったのかもしれない、と笑っていましたが、心配なので時間がある時に様子見がてら顔でも見に行こうと思います。